津市安濃町川西の家
安全に暮らせる構造
Structure
一体打ちベタ基礎とは
強度が大事
物事のすべてにおいて基礎が重要であることはよく言われていますが、建物においても同様です。基礎が不十分な建物は、地震や地盤の沈下といった自然現象に対して、十分に抵抗することができません。
ラピアスデザインが提案する基礎工法は「一体打ちベタ基礎」です。この工法は施工が難しく、高度な技術が求められますが、完成した基礎は通常の基礎をはるかに超える強度を持っています。
二回打ち(通常)基礎との違い
下記の図は、一体打ちと二回打ち(通常)の基礎工法の比較図です。
二回打ちの場合、コンクリートは第一工程と第二工程の2回に分けて流し込みます。コンクリートの特性の一つとして、一度固まったコンクリートの上に新しいコンクリートを流し込んでも、その接合部分は一体化しません。つまり、最初に流したコンクリートの上に鉄筋があることで、つながっている状態になります。
一方、一体打ちの場合は、一度のコンクリート打設でベース部と立ち上がり部分を同時に施工します。そのため、打継ぎがなく、表面の仕上がりが非常にきれいになります。
防蟻・浸水被害対策
通常の基礎の場合、第一工程と第二工程のコンクリート施工時に隙間ができることがあります。また、建物の揺れによって基礎に亀裂が生じることもあります。これにより、シロアリや雨水が侵入する可能性があります。シロアリは木部(構造)を食べて朽ちさせ、雨水は基礎内部の鉄筋をサビさせて膨張し、最終的には基礎の破裂を引き起こすことがあります。一方、一体打ちベタ基礎では打継ぎがないため、隙間ができません。隙間がないことで、シロアリや雨水が基礎内に入り込むことがなく、長期間にわたり建物にとって良好な環境を保つことが可能になります。
強度が違う
下の図は、メーカーの試験結果を示したものです。二回打ちベタ基礎では、20KNの負荷で少しズレが見られましたが、一体打ちベタ基礎の場合は、90KNの負荷にもかかわらず、全く動かなかったという結果が得られました。
こだわりは工法だけじゃない
高耐久・高耐震な基礎を採用
基礎幅
一般的に、立上りの基礎幅は120㎜ですが、150㎜の幅を持つ基礎を使用することで、建物の荷重をしっかりと受け止め、地面に効果的に伝えることができます。このため、幅の広い基礎が必要です。
鉄筋
木造二階建ての場合、鉄筋は30cm間隔で組むことが可能ですが、弊社では鉄筋径をすべてD13とし、間隔を20cmにして施工しています。鉄筋コンクリート造の基礎は、圧縮力を受けるコンクリートと、引張力を受ける鉄筋によってその強度が決まります。見えなくなる部分が非常に重要なのです。
コンクリート強度
一般的に、コンクリートの設計基準強度は18N/㎟で施工されることが多いですが、弊社では基準を24N/㎟に設定しています。数値が小さいほど施工は容易ですが、強度の面では数値が大きいほど、より強い基礎を造ることができます。
フリークランクアンカー
基礎と構造部分をつなぐホールダウンやアンカーボルトは、一直線でかつ垂直に設置することが重要です。しかし、一般的にはアンカーボルトが曲がったままコンクリートを打設し、後から「台直し」と呼ばれる工程で垂直に修正することが多いです。この場合、曲がった状態では正常に測定された設計耐震強度が発揮されず、強度が低下する原因となります。ラピアスデザインでは、フリークランクアンカーボルトを使用することで、鉄筋を避けながら基礎の真ん中に一直線でかつ垂直に施工することが可能です。
コーナーベース
地震時などには、基礎の角に力が集中し、亀裂や破損の原因となることがあります。弊社では、通し柱と呼ばれる構造を採用し、最も力がかかりやすい基礎の角にコーナーベースを設けることで、耐震力の向上を図っています。